お役立ちコラム

column

土木現場監督とは?具体的な仕事内容や役に立つ資格を解説

2023年06月29日

ビルやマンションといった建物以外の建設工事のことを土木工事と言います。

道路・橋梁・河川・トンネル・土地区画整理・ダム・下水道・建物の基礎部分などの工事が土木工事の例です。

土木現場監督の仕事内容は、こうした土木工事を安全かつスケジュール通りに進めるための管理をすることです。

現場監督の中でも土木現場監督はどのような仕事内容なのでしょうか。
また、他の現場監督とはどこが違うのでしょうか。

この記事では、土木現場監督の仕事内容、やりがいなどについて解説します。

土木現場監督をめざしている方は、ぜひご参考にしてください。

土木現場監督とは?具体的な仕事内容や役に立つ資格を解説

 

土木現場監督の仕事内容

建築物の品質を担保したり、計画通りに工事が進むよう調整したり、安全管理をしたりするのが、土木現場監督の仕事内容です。

その他にも予算や安全の管理も行うなど、仕事内容は広範囲に渡っています。

各工程の作業や材質に関する知識や指導力が求められます。

土木工事には、道路や鉄道、河川、ダム建設などがあり、いずれもライフラインを整備する公共工事が多いのが特徴です。

最近は、異常気象の影響もあって自然災害が増えているため、復旧工事にともなう土木現場現場監督の需要も増加傾向にあります。

土木工事を構成する3つの工事

土木工事は、以下の3つの工事で構成されています。

1.基礎工事

建物を建設するための基盤を造る工事です。
通常は、そのまま地盤に基礎を造りますが、地盤が弱い場合は杭を打ち込むことがあります。

2.造成工事

土地を整えるために盛り土や石を積んで表面を平らにしたり、斜面を住みやすく整えたりする工事です。

3.外構工事

建造物本体以外の排水・舗装・造園工事などです。

土木工事の具体例

建物以外の工事のことを土木工事と言います。
具体的には以下のものです。

道路工事

道路の開設・改良を行います。
土で路床を設け、その上に砕石を乗せ、重機で踏み固め、アスファルトで表層をつくります。

トンネル工事

内部をコンクリートで固めたり、掘削した壁に鉄枠や木板の支柱を設けたりする工事です。

橋梁工事

橋を架けるために、地中に枦木を設置したり、橋桁や道路をつくったりします。

河川・海岸工事

水害や氾濫を防止するために堤防を設けたり、土砂を取り除いたりする工事です。

ダム工事

水力発電、治水、砂防などの目的で土砂やコンクリートで川の水をせき止めます。

空港建設工事

飛行場を設けるための用地造成や、飛行場内施設の建築、埋立造成、護岸築造工事などです。

土地区画整理工事

建物を建てるための土地を整えて、高低差をなくしたり、地面や岩石、表土などの掘削を行ったりします。

下水道工事

下水管や排水桝の設置工事です。

砂防工事

土砂災害を防止し、緑化、植樹、氾濫源の整備を行います。

農林土木工事

灌漑水道や農地造成のための工事を行います。

森林土木工事

災害防止や森の造成・保全、森林地帯の植林・道の整備などの工事です。

建設・建築・土木の区別

建設工事は地上の工事で、土木工事は地下の工事というようにおおまかに区別され、建築工事と土木工事とをあわせたものを建設工事と呼んでいます。

ビルやマンションの工事が建設工事の例です。
そして、橋や道路の工事、宅地造成などが土木工事の例となります。

土木現場監督の4つの管理

現場監督は、工事の管理を中心とする仕事内容ですが、管理には大きく分けて以下の4つがあります。

1. 工事のスケジュールを管理する【工程管理】
2.求められる品質を担保する【品質管理】
3.事故を防ぐ【安全管理】
4.コストを管理する【原価管理】

上記のほかにも、役所へ各種申請書を提出したり、近隣住民への対応を行ったりすることもあります。

大規模な工事の場合、何人かの現場監督で分担して対応することもありますが、小さな工事の場合は1人で全部行うこともあります。

土木現場監督の仕事は、コミュニケーション能力や統率力を要求されます。
また、土木工事は人々の生活をささえる公共工事が多いので責任も重大です。

しかし、建築物は地図にも残りますし、長い期間にわたって形に残るので、社会貢献度も高く、とてもやりがいがある仕事です。

土木現場監督に役立つ資格

土木現場監督は特に資格がなくてもだいじょうぶですが、仕事内容を知るうえでも、スキルやキャリアを高めるためにも、資格取得を目指すのも有益でしょう。

例えば、以下の資格などがあります。

1.土木施工管理技士

土木工事の施工管理技術を持つことを証明します。
1級取得で監理技術者に、2級取得で主任技術者になることが可能です。

2.建設機械施工技士

建設機械(ブルドーザーなど)を使用する工事の施工管理技術を持つことを証明します。
1級取得で監理技術者に、2級取得で主任技術者になることが可能です。

3.コンクリート診断士

セメントの扱いから品質管理までの知識と技術を持っていることを証明します。

まとめ

スムーズに工事を進めるために、現場監督は建設業には欠かせない存在です。

現場監督の中でも、土木工事の現場監督の仕事内容は、大規模な公共工事を扱うことが多く、責任も重大です。

土木工事は、思いがけないトラブルやミスも発生するため、臨機応変に工事計画を調整する高い能力も求められます。

土木工事の現場監督は、大変な仕事内容を持ちますが、人々の生活基盤を支える仕事であり、やりがいも大きく、仕事が完成した時の喜びもひとしおです。

土木現場監督をめざす人は、この記事を参考に、今から知識や人間力を高める努力を進めていきましょう。

関連記事

Related post