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油圧シリンダーの構造と基礎知識を解説!アクチュエータも説明
2022年12月14日
油圧機器の構成要素は大きく3つに分類可能です。
そのうち、アクチュエータと呼ばれる構成要素は複数の役割や機能を持つ要素に再分類できます。
今回は、アクチュエータの要素の1つである油圧シリンダーに焦点を当ててお話しします。
アクチュエータやその構成要素である油圧シリンダーについて知識を身につけたいとお考えの方はご覧ください。
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油圧とは?基礎的な知識を身につけよう
油圧とは油に圧力を与える動きで、油圧技術とは、この動きを利用しものを動かす技術です。
具体的には、専用の機器やポンプなどを使って油に圧力を与え、生み出された力を活用・伝達し機械を動かします。
油圧技術の最大の特徴は、力の変換効率が非常に高い点です。そのため、いろいろな場面で活用されています。
油圧機器の構造|どのような要素で構成されているのかを解説
油圧機器の構成要素を分類すると大きくは「油圧ポンプ」「アクチュエータ」「制御弁」の3つになります。
今回、この記事でメインに取り扱うのは「アクチュエータ」です。
ただ、油圧機器の基本的な構造や、それぞれの構成要素がどのような働きをしているのかを知るのは重要です。
この項目では、それぞれの構成要素についてお話ししていきます。
油圧ポンプ
油圧ポンプとは、原動機(電気モーター、エンジンなど)と呼ばれる機械から得られる機械的な動力を油圧動力に変換する役割を果たしています。
簡単に表現すると、油圧ポンプは油に圧力を与え、力の源となる非常に重要な構成要素です。
アクチュエータ
アクチュエータとは、入力されたエネルギーを物理的な運動に変換する役割を果たす機構(要素)です。
簡単に表現すると、圧力を動作に変換する働きを果たす機器です。
油圧アクチュエータは大きく3つの動きをし、以下の様なそれぞれの動作に対応したアクチュエータがあります。
● 油圧シリンダー:直線運動
● 油圧モーター:回転運動
● 揺動シリンダー:揺動運動
アクチュエータ・シリンダーに関しては以下の項目でもお話しをしていきます。
制御弁
制御弁とは、油の圧力、流れる量、流れる方向を制御する役割を果たす機構です。
主な働きは以下の通りです。
● 圧力制御弁:油の圧力を制御し、アクチュエータの力を制御する
● 流量制御弁:油の流量を制限し、アクチュエータの動作速度を制御する
● 方向制御弁:油の流れを制御し、アクチュエータの動作方向を制御する
弁についてはそのほかも種類があり、さまざまな役割を果たしていますが代表的なものは上記3つとなります。
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油圧シリンダー・アクチュエータについて解説
アクチュエータとは、油圧ポンプによって与えられた圧力を直線運動や回転運動といった機械的な動力に変換する機器です。
油圧アクチュエータには、油圧シリンダー、油圧モーター、揺動系アクチュエータ等の種類があります。
それぞれ、流体動力をいろいろな形で働かせて機械的な動力に変換するのです。
どのような原理で作動しているの
油圧アクチュエータである油圧シリンダー・油圧モーター・揺動系アクチュエータの代表的な3つについて、どのような原理で作動しているかについてお話しします。
油圧シリンダーは、シリンダーの中のピストンと呼ばれる部品を油圧で動かし、ピストンに固定された棒の押出・引込運動で機械的に仕事をさせる装置です。
油圧モーターとは、油圧ポンプなどから得た上流側の油の圧力を回転運動に変換します。回転する運動エネルギーを利用し、機器の回転や移動といった役割を担うのです。
揺動系アクチュエータとは、出力軸がある限定された角度内の回転(揺動)運動をするものをいいます。
原理的に直接揺動運動する形式と直線運動から揺動運動に変換する形式の2種類ある点が特徴です。
構造について解説
油圧アクチュエータは油圧(油に加えられた圧力)をさまざまな方向性の機械的な動力に変換します。
構造として代表的なものは、油圧シリンダー、油圧モーター、揺動系アクチュエータがあります。
どのようなものに使われているのだろうか
エネルギーの変換効率の高い油圧シリンダーは、出力や速度の制御なども簡単に行え、遠隔操作もできるため身近な生活の中でも活用されているのが特徴です。
代表的なものは、自動車の油圧ブレーキや、車のサスペンション、建設機械や油圧ジャッキなどです。
知っておこう!油圧シリンダーのメリット・デメリットについて
アクチュエータの1つである油圧シリンダーには、油圧以外にも水圧や空気圧といったそのほかの圧力を動力として利用するものもあります。
複数ある圧力(動力)の中で汎用性が高いため油圧が選ばれるのですが、油圧にはメリットだけでなくデメリットも存在するため注意が必要です。
ここでは、油圧のメリット・デメリットについてお話しします。
メリットについて
油圧アクチュエータ・油圧シリンダーのメリットとしては以下の通りです。
● 発生する力や仕事に対し、機器がコンパクトである
● 力の調整がしやすく、応答性も高い
● エネルギーの蓄積が可能
● 無段階変速が簡単にでき、作動もさせやすい
● 高温に強く、耐久性も高い
動作のさせやすさと、悪環境の中でも活動させやすいのがメリットになります。
デメリットについて
油圧アクチュエータ・油圧シリンダーにはメリットが複数ありますが、デメリットもあるため注意が必要です。
デメリットとしては以下の通りです。
● 油圧配管の取り扱いが必要
● 油漏れに対する対策が必須
● 火災リスクに対する配慮が必要
● エネルギーロスに対する配慮が必要
耐久性の高さや耐衝撃に対する抵抗が高いメリットがありますが、油漏れや火災といったリスクが高い点がデメリットであると考えられます。
まとめ
油圧シリンダー・アクチュエータとはそもそもどういったものなのか、構成要素や役割など基本的な知識や、どういった場面で使用されているのかについてご紹介しました。
また、油圧のメリットやデメリットなど油圧に関する基本的な知識についてもお話ししました。
これから油圧機器を扱う必要がある、油圧機器を活用する業種・業態の仕事に就きたいとお考えの方のお役に立てば幸いです。
巴山建設は、東京都多摩地区を中心として土木工事を行う会社です。
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